Q1.この科の特徴は?

デザインから制作まで、靴づくりに必要なノウハウを2年間で身につけます。
ファッショングッズの中でも一番気軽にチャレンジできないのが靴だと思います。私は文化服装学院に入るまで靴づくりはもちろん、ミシンも触ったことがない全くの初心者でしたが、2年間、この科で学んだら、革靴、スニーカー、自分サイズのラスト(木型)を手がけられるまでに成長しました。つくる上で必要な機械が充実していて、クラスは少人数で先生に質問がしやすい環境。しかもその先生は丁寧に優しく根気よく教えてくれます。だから習得が早かったんだと思います。それと文化祭などのイベントを通じ、服をつくる科の学生と仲良くできるのも有り難いです。服のデザインを見て靴をデザインする。そんな機会は他の靴の専門学校ではないと思います。ただその分、目まぐるしく日々が過ぎて大変ですが、スキルアップしてデザインの幅が広がり、靴づくりがさらに好きになるはずです。
 

Q2.文化服装学院を選んだ理由は?

故郷の台湾にある文化学園の事務所で相談したのが決め手に。
大学卒業後、いくつか仕事に就いたものの、しっくりこなくて悩んでいました。昔から好きなものづくりに目を向けてもいいかもしれない。自分は靴を買うのが好きで、母は外反母趾で靴選びにいつも困っていたので、靴づくりの道を目指しても…。でも私がいる台湾には靴を専門に学ぶ教育機関がありません。迷っていた矢先、たまたま兄が昔取り寄せた学校資料の中に、「ファッションを学ぶならBUNKA」という記事を見つけました。調べたら台湾に文化学園の事務所があることを発見。そこに行って説明を聞き、靴の学科があることがわかって「ここだ!」と。入学の試験もそこで受験しました。
 

Q3.在学中に力を入れたことは?

コンテストです。
『YKK ファスニングアワード』、『革のデザインコンテスト』、『日本シューズベストドレッサー賞』など、学外のコンテストに積極的に挑戦しました。素材が指定されていることもあり、その中でデザインを考えるのは難しいですが、毎回新しい発見があり楽しいです。賞をいただくこともあり、その度にもっといろんな靴をつくりたい気持ちが溢れてきます。上達するコツは?と尋ねられたら、やっぱり、いろんな靴をつくり続けること。それに尽きます。
 

Q4.思い出に残っていることは?

服をつくる科の学生とコラボレーションしました。
文化祭のファッションショーと、アパレル技術科とメンズデザインコースの有志学生「DEMONSTRATION(デモンストレーション)」が行うファッションショーで、服をつくる科の学生が描いたデザイン画を基に、靴のデザインを考える機会がありました。初めての経験だったので新鮮に取り組むことができ、そういう視点を持つことも大事だと身をもって学びました。どちらも時間との戦いで激務でしたが、みんなとも仲良くなれて、いい思い出です。
 

Q5.1日を円グラフで表すと?

1日のスケジュール
メリハリのあるスケジュールを心がけて。
シューズデザイン科は機械がないと作業ができないことが多く、学校にいる間が勝負で、放課後はギリギリまで残るのが日課になっています。そして靴づくりは思った以上に力仕事です。だからたっぷりと睡眠をとり、常に健康体でいられるように心がけています。つくる時はつくる。寝る時は寝る。そういうメリハリのあるスケジュールにしたほうが、自分は体質的にも合っているみたいです。土日はアルバイト。新宿の小籠包が美味しい台湾料理屋で働いています。
※取材内容は2024年3月時点のものです。