Q1.この科の特徴は?
1年という短い期間の中で、洋服づくりの基本的な知識や技術を集中して学びます。最初のうちは慣れない作業も多くて大変でしたが、密度の高いカリキュラムを通してどんどん実力がついていることを実感し、それが次の課題へのモチベーションにもつながります。そうして1年後には、自分が思い描いた洋服がつくれるようになっていました。前期はコロナ禍でオンライン中心に授業が進み、夏休み明けのファッションショーでクラスメイトと初めて顔を合わせましたが、その分一気に仲良くなりました。大変な時期を一緒に乗り越えた分、クラス内の団結力はすごく強いと思います。ここは短大や大学を卒業している人のためのコースだから、みんなのやる気も人一倍。彼らの将来に対するビジョンや真剣なまなざしに触発されて、私自身の洋服に対する思いも一層強くなりました。
Q2.文化服装学院を選んだ理由は?
大学卒業後、アパレルの販売職についていたとき、洋服の形を気にするお客さまが多いことに気づきました。そこから洋服の構成に興味を持ち、専門的な技術を身につければ仕事の幅も広がるかと思い、本格的にパターンメーキングを学びたいと思うようになりました。他の学校も候補に挙がっていましたが、充実した設備と図書館、そして新宿という好立地が決め手になって、文化に決定。いざ入学してみると、工業用ミシンは豊富に揃っているし、図書館は服飾に特化していて、デザイン構想のヒント探しや課題の調べ物にも困りません。卒業生にも、ファッション業界の第一線で活躍している方がたくさんいるので、将来の夢が広がります。入学前に見た学校行事のファッションショーも、ここで勉強してみたいという原動力のひとつになりました。
Q3.好きな授業は?
素材論の授業では、素材ごとの特徴をしっかりと教わります。とてもわかりやすく、素材の特性や正しい扱い方、向いているアイテムなど具体的な内容を知ることができました。大学時代にも勉強していましたが、一から体系的に復習できて、より理解が深められました。また、CADの授業では、パソコンを使ったパターンの作成方法を学びます。以前学んだパターンメーキングのノウハウが生かせる上に、就職してからも役立つCADの使い方を習得できる授業なので、毎週楽しみながら受けています。この2つは、就職先で携わる生産管理の仕事に直結する内容なので、勉強にも力が入ります!
Q4.学生生活で一番力を入れたことは?
1年後に就職を目指していたので、洋服づくりの技術を向上させるため、積極的に企業インターンに挑戦しました。ひとつは、個人的に見つけたデザイン会社で、新商品のトワル組みを手伝うというもの。もうひとつは学校の就職支援課を通して紹介された、OEMを手掛ける企業での生産管理のサポート業務です。実際の現場で求められる仕事のレベルが実感できたこと、そして実務を通して実践的な洋服づくりの知識や技術を磨けたことが、大きな収穫でした。インターン経験後、より効率的に課題もこなせるようになったので、本当にチャレンジしてよかったと思います。もちろん、授業内の課題制作にも全力で取り組みました。特に3つ目の課題であるブラウス制作は、まず図書館での徹底的なリサーチからスタート。そこで見つけたタック入りの洋服にインスピレーションを受け、タックをたくさん取り入れたデザインにしたところ、クラスメイトに「他にないデザイン!」と褒められ、自分らしいデザインに出会えたとすごく嬉しくなりました。それがその後のやる気にもつながりました。
Q5.1日を円グラフで表すと?
![1日のスケジュール](https://www.bunka-fc.ac.jp/_wp/wp-content/uploads/realvoice2022_A02_hirai_graph.jpg)
課題では、理想のシルエットを実現するために何度も微調整を繰り返すことが多いのですが、作業スピードが決して早い方ではないので、あらかじめ課題の提出日から逆算し、どのくらいのペースで進めるかを決めてから取り組んでいます。通学中の電車内では、雑誌アプリやピンタレストで気になる写真やデザインソースをリサーチして時間を有効活用。空いた時間に、趣味のカフェ巡りや映画鑑賞を楽しんで息抜きをしています。
※取材内容は2022年3月時点のものです。
※取材内容は2022年3月時点のものです。
▼インタビュー動画もチェック!
![卒業制作では、今までに学んできたことを生かして、自分なりの「ニューフォーマル ウエア」を提案。12月の文化祭で縫製を担当したときに、フリルのつくり方を習得したので、全面に取り入れてみました。](https://www.bunka-fc.ac.jp/_wp/wp-content/uploads/realvoice2022_A02_hirai_aside_01.jpg)
![課題で作成したジャケットとブラウス。ショップ巡りや雑誌を通してリサーチし、トレンドを踏まえたデザインに。特に3つ目の課題であるブラウスはデザインの自由度が高く、好きなものを作れる楽しさがありました。](https://www.bunka-fc.ac.jp/_wp/wp-content/uploads/realvoice2022_A02_hirai_aside_02.jpg)
![文化祭のファッションショーでは、日本の伝統技法である藍染め・板染め・刺し子にスモッキングを掛け合わせ、“新しいロリータ”を提案。ベースとなる「姫ロリ」「甘ロリ」に「少年系ロリータ」を加え、小物にもこだわりました。](https://www.bunka-fc.ac.jp/_wp/wp-content/uploads/realvoice2022_A02_hirai_aside_03.jpg)
![クラスメイトとの集合写真。課題作品が完成した後に、それぞれ自分のつくった作品を着てファッションショー形式で発表会をしました。](https://www.bunka-fc.ac.jp/_wp/wp-content/uploads/realvoice2022_A02_hirai_aside_04.jpg)
![美術展やエキシビションにも足を運びましたが、課題に追われる中、自分でリサーチをする余裕のないときは、先生のおすすめにありがたく乗っかることも(笑)。天王洲の『グッチ ガーデン アーキタイプ』や、上野の森美術館の『蜷川実花展 -虚構と現実の間に-』が印象に残っています。](https://www.bunka-fc.ac.jp/_wp/wp-content/uploads/realvoice2022_A02_hirai_aside_05.jpg)
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