一番アツいものは“男のパンツ”!
国内大手のインナーウェア総合メーカーであるロイネでライセンスブランドの企画・デザインに携わる渡部さんは、2年間の構想を経てオリジナルのルームウェアブランド「ワンサード」を今年4月に立ち上げたばかり。取り扱うブランドは男性がメインターゲットとなるが、そもそも女性である渡部さんがメンズのインナーウェアのデザイナーになったきっかけは何だったのだろうか? 「卒業する前に進路を考えた時に、『いま一番アツいものをやろう!』と思って、それが私にとってはメンズのアンダーウェアだったんですよ。感覚的にはTシャツが好きとか、靴が好きとか、そういうのと同じで私は“男のパンツ!”だったんです」。そしてロイネという会社に出会い、卒業後入社し現在に至る。
オリジナルブランドの構想がスタート
渡部さんが文化服装学院を卒業する頃、今から5~6年前はメンズのアンダーウェアが目立ち始めた時期だったという。そういうものを目にする機会もあり、どんどん興味を持つようになる。在学中にはメンズアンダーウェアのコンテストに入賞した経験もあるのだとか。入社してからはライセンスの企画に携わり、デザインをしたり企画全般の仕事を務めてきた。そして2年ほど前に社内でオリジナルのプライベートブランド立ち上げの案が生まれた。「外部のバイヤーさんからも言われるようになったり、自分でもやりたいと思って、そうしたすべての流れがあってオリジナルブランドの構想が始まりました」しかし初めから順調に進んでいったわけではないようだ。
快適さとデザイン性を兼ね備えたルームウェア
「どうせ新しいことをやるなら誰もやっていないものをやりたくて…、いろいろと揉めました。いろんな時間の流れもあって、仕切り直して進めていきました」。そして2年の構想を経て今年ついにデビューを果たしたのが新ルームウェアブランド「ワンサード」だ。コンセプトは「1日の3分の1のために」。1日の3分の1以上の時間を家で過ごすからこそ、その時間は居心地よく、気持ちのよいものであってほしいという思いが込められている。インナーウェアメーカーとしての強みを生かし、そのまま眠れるくらいの快適な仕様や生地の風合いにこだわり、そのまま外出もできる高いデザイントレンドを取り入れたユニークなアイテムが展開されている。